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人にとって作物とは?植物の存在とは?めぐり合わせで果樹栽培を営むことになった信州のとある農業者が思うこと
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外は春の嵐。風が嫌な音を立てている。

ハウスの時期だけは本当に嫌な感じがする。ビニールが破れるんじゃないか、ハウスが吹っ飛ぶんじゃないかと気が気ではない。やれる範囲の対策はしているので想定外の事が起きた後はもう仕方がないのだが、もしもの「事が起きた後」を想像しては気分が滅入る。どうか大きな被害になりませんようにと祈るだけ。

ここ数日は色んな場所へ出かけて人に会い、気持ちも慌ただしかった。今日は懸念のイベントで無事アスパラを売る事ができた。予想に反して1時間も経たずにほぼ完売した。嬉しかったが、名前を知る当園のお客さんに販売するのとはちょっと違う。もっといい売り方があったんじゃないかと少し反省したり。

ようやく足並みが揃ったアスパラ。案内直後からたくさんのご注文をありがとうございます。到着をどうぞお楽しみに!嗚呼それにしても嫌な風。気になって仕方ないけれど、疲れのおかげで今夜はぐっすり眠れそう...
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午後からは冷たい雨。最近少し息切れ気味の私たちに良い休息を与えてくれた。

今年のアスパラは目覚めが遅れている模様。多少収穫はしているが直販を始められる状態に至っていない。昨年は16日にメールで直販案内を送り18日から発送を開始しているので、明らかに遅れている。まだ?という問い合わせがちらほらあってちょっと焦るのだが、焦っても毎度仕方のないことで。いつでも発送できまっせー!という状態になったら速攻で案内します(笑)それまでお待ち下さい。

萌芽の後ここまで足踏み状態だったことはこれまでになかったかなぁ。続けていると色んなことがあるものです。ただ、1週間後にあるイベントでもアスパラを直売することになっていて。ふふふ...どうなるのでしょう。担当者が読んだらドキドキしちゃうかな...私もドキドキです...
100305_1223~01.jpgアスパラの萌芽は増えたけれど、まだ出荷するほどではありません。とりあえず味見をば...うーむ久しぶりの味。ウマっ。お先に戴きました。

さて、プルーンの整枝剪定。ようやくあと少しでケリがつきそうです。去年より数をこなしても、そうそう思うような速度で進まないものです。(かなりの本数を夫にやってもらったのだが...)剪定が思うように進まない訳は、悩む・考える・手間取るから。例えば、樹勢が強すぎる側枝(そくし)に対し、枝を抜く(元から切る)べきか?元に近い芽に切り戻すべきか?結果枝(けっかし)の数を減らすべきか...?と延々悩む。

こういった場合、テキストに載るような答えなど無い。園地、樹、枝、それぞれに今するべき事が違うはずで、どれが正解とかではない。自分が良しとする収穫のためにこの樹をどう育てていくか、という「目的」こそが大切であり、そのための整枝剪定なのである。だから、剪定初心者が「悩む」ことは仕方ないが、悩みすぎても時間の無駄かなと思った。それよりも自分が行った剪定とその枝の状態をよく憶えておいて、来年のこの時期に「答え」を樹から読み取り、経験を重ねることが最も良い事なんだろう。が、また悩むんだろな(笑)

ところで、剪定期間中は夢の中でも剪定をしていることが多い(夫もそうらしい)。ずいぶん前に録画したNスペが「リーマン予想」に関する内容で、それを観た夜の夢はひどかった。枝という枝に素数の番号がふられ(2,3,5,7,11...というわかり易いものではなくて十数桁もあるような素数。それが実際に素数であった確率はかなり低い)、延々とその素数らしきものを見ながら剪定をしなければならないという悪夢だった。だが、枝の強弱も、芽の数も、あながち素数と無関係ではあるまい。きっと。謎も答えも常に目の前にあるのだろう。一生の間にわかることなんて微々たるものだけれど、日々の小さな発見は、真理というものにほんの少し近づけたようで嬉しくなる。
100227_1410~02.jpg昨日『ゴールデンスランバー』 を観た。良い映画だった。堺雅人も中村義洋監督も斉藤和義(音楽)もますます好きになった。

良いものに出会うと、自分の仕事でもこういった魂を揺さぶるようなことができないものかと考えてしまう。そう夫に話したら、「半年とか1年経ってもあのアスパラすごく美味しかったよーって言ってくれる人がいるんだから、それで充分じゃないの」と。まぁ、そうだね。それが何よりだね。でもね、願わくば『人間って、美味いアスパラ食べたくらいで泣くのかよ、森田』とかいう台詞が生まれるくらいのものをいつか作ってみたいなぁ。

ということでアスパラ。本年も目出たく萌芽しました。まだほんの一部ですが若い株を中心ににょきにょきと出始めていました。急いで案内状を作らねば...。本年のアスパラもよろしくお願いします。

100221_1550~01.jpgプルーンの剪定を始めた。
毎年この畑のほとんどを父が剪定していたのだが、ついに今年は全部やれ、とのことで。オイオイ私がやったら一体何日かかるよ...と思ったが、剪定作業のスピードを上げるために数もこなさなくてはならないので、有り難く好きにやらせてもらうことにした。内心、わくわくしながら。

でも、いざプルーンの樹を前にすると身体が固まる。樹の下をウロウロ、ぐるぐる回り、気合いを入れていった割にはイメージトレーニング不足(笑)でなかなか方針が定まらない。言い訳にすぎないが、前年に自分以外が剪定した樹というのは枝の意図が読みづらいので難しい。しかも肥料の効きが良かったのかどれも樹勢が強くて、どう収拾をつけるべきかまず悩んでしまうのである。

悩みながら整えた枝は、とても中途半端になる。意図が感じられない枝はまるで筋が通っていない。手伝ってくれた夫にもその事を指摘され、うぅむ確かに...まるで何年か前に初めて剪定した時のような枝だな...、配置も量もスッキリしない、もう少し体系的に優先順位を決めなければ樹も私も混乱するばかりだな、それではいけない...。ということで、明日こそがんばろうと思いやす。

上のボケた写真に写っているのは剪定用ノコギリと誘引(ゆういん)用のヒモ。誘引とは枝の角度を調整したり、伸ばしたい方向へ向けるためにヒモで引っ張ったり吊ったりすること。剪定にはこの誘引が欠かせないので、正しくは整枝剪定(せいしせんてい)と言う。
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管理人(ハナイ)
長野県須坂市に住む。夫と共に果樹の世話をして収穫して出荷・販売することが仕事。栽培品目はもも・プルーン・りんご・ぶどう・アスパラガス。趣味はMac、写真、庭に訪れるレア度の低い野鳥の観察、CSで撮りためた日本映画を夫と観ること。仕事以外はわりとインドアである。
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