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人にとって作物とは?植物の存在とは?めぐり合わせで果樹栽培を営むことになった信州のとある農業者が思うこと
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予報どおり、今日は狂ったような南風が須坂市でも吹き荒れた。

”生きた心地がしない”とか、”寿命が縮まる”とか。
そんな表現では足りないくらい今日はアスパラのハウスが心配で、本当に心配で、でも人間にはどうしようもなくて、かと言って開き直るには風の威力のすごさが気になって、ついには家すら危ないんじゃないかと思ったり。胸がキリキリと痛む一日だった。

昨日のブログで「大事に至りませんように」と書いて、今それが現実となっているのが、まだ半ば夢のようだ。午前中に夫と様子を見に行った時には、これまで経験したことがない風にハウスのアーチがしなっていて「今度こそヤバい」と心底思った。ビニペット(ビニールを固定するバネ)のレールがアーチから外れていて今にもビニールが破れそうになっているのを見つけた時の、こりゃ無理だ、と感じた恐怖。身の危険を感じながらも何とか二人で処置してその場を離れたが、処置がなかったらあのハウスだけは完全に損壊したに違いない。

やや風が収まった夕方、何でもなかったように佇むハウスを見た時には”安堵”というより”信じられない”という気持ちの方が強かった。よく耐えてくれたなぁとアーチをさすった。ほとんど奇跡だった。

かつては畏敬の念とともに暮らしたヒトも最近はどうだろう。”人間だけ”の世界に慣れ過ぎていないだろうか。リスクを承知でハウスという施設栽培をしていても、こんな思いはもう今年は勘弁してほしいな...と思っても、やっぱり猛威はまたやって来るのだ。人間の手の及ばない自然は恐ろしいが、”畏れ”を忘れたくない。

疲労困憊の一日が終わる。

明日の風は北か南か。




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管理人(ハナイ)
長野県須坂市に住む。夫と共に果樹の世話をして収穫して出荷・販売することが仕事。栽培品目はもも・プルーン・りんご・ぶどう・アスパラガス。趣味はMac、写真、庭に訪れるレア度の低い野鳥の観察、CSで撮りためた日本映画を夫と観ること。仕事以外はわりとインドアである。
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