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人にとって作物とは?植物の存在とは?めぐり合わせで果樹栽培を営むことになった信州のとある農業者が思うこと
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一度目の記事を投稿後、意気揚々とりんご畑へ出かけた。「今年のナリはどうかな?」と期待を込めて、人工授粉作業以来初めて足を踏み入れた。すると、先に摘果作業をしていた夫が冴えない表情をしている。気にせず私も作業を始めた。が...


なって無(ね)ぇ


思わず二人で声に出してしまうほど、着果量が少ない。畑の入り口が北なので北側の樹から始めたのだが、どうやら特にそのへんがひどいようだ。意気揚々どころか一気に意気消沈。いや、撃沈。これじゃぁ本摘果(仕上げ摘果)も必要ないかもしれない。人工授粉は何のためだったのか。たしかに今年のりんごの開花期はいつもと違っていた。ぶわっと一気に満開になったと思ったら翌日には散り始めた。だから人工授粉も通常2回やるところが1回しか出来なかった。

その後の作業もため息ばかり。いくら摘果作業が大変でも、たくさん着果してくれた方がやっぱり農家は嬉しい。着果位置も量も自由に決められるし、それにより樹勢もある程度コントロールできる。何より、たわわに実った樹の姿は豊かな気持ちになるしね。よく農家のことを「生産者」なんて呼ぶけれど、本当に生産しているのは植物である。私たちは樹の世話人・園地の管理人なだけだ。こういう事態はそれを浮き彫りにする。

農業を始めて様々な災害があった。今年はこう来たかという感じがする。近年、極端な気候ばかりが続く国内に、もはや適地という場所は失われつつある。

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サンふじの収穫が本格化しております。
例年より熟度が進んでいる気がします。
食味としてはややさっぱり気味なのかもしれません。
濃厚なシナノゴールドの味に慣れてしまったせいかな...


1109.jpg
朝は10℃以下に冷え込むことが多くなり
サンふじもいよいよ赤く色付いてきましたヨ。


▼ケロロッ
台風の動向が気になって仕方ない。

日に何度も何度も進路予測を確認したり
天気図とにらめっこしては「うぅむ」と唸る。
だからって、なるようにしかならないのだが。

出来る範囲の備えと、あとは祈るのみ。



▼サンふじ葉摘み
この時期は軽めに実に当たる葉を摘む程度



▼こんな感じ
昨日の脱穀(米)でやや筋肉痛。

さて、こちらはシナノゴールド。
青みが抜け、だいぶ黄味が濃くなってきました。
20日前後にはお届けできる予定。

お願い、台風来ないで...


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管理人(ハナイ)
長野県須坂市に住む。夫と共に果樹の世話をして収穫して出荷・販売することが仕事。栽培品目はもも・プルーン・りんご・ぶどう・アスパラガス。趣味はMac、写真、庭に訪れるレア度の低い野鳥の観察、CSで撮りためた日本映画を夫と観ること。仕事以外はわりとインドアである。
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