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人にとって作物とは?植物の存在とは?めぐり合わせで果樹栽培を営むことになった信州のとある農業者が思うこと
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ふじ、シナノゴールドの予備摘果終了。リミットぎりぎりぃ。

ふじの着果量は(私たちが作業した園地では)樹により差があったけれど、やはりどれも例年よりは少ない。ただ、今年被害を一番受けたのはシナノゴールド。実となる中心花(ちゅうしんか)が霜でとことんやられてしまった。側花(そっか)がならせた実で対応するが、これほど側花ばかりを残したことはこれまでにない。味に影響しないと良いのだけれど...

0605d.jpgさて、その着果量。周辺の園地を観察してみたところ、防霜(ぼうそう)ファン設置区域にあるふじの畑は霜の影響をあまり受けていないようだ。防霜ファンとは大きな扇風機みたいなもので、このあたりでは果樹園に、暖地では茶畑でよく見かける。気温が設定温度を下回った時に自動的に風を送る仕組み。これも万全ではないと思うが、今年みたいな気候にはばっちり効果があったのかもしれない。

このようにエネルギを投入して食べ物を作ることが今後はもっと必要になるんだろう。そうなったら(先日の話ではないが)ここはりんごの適地ではなくなる。ここより暖かい霜の降りない土地で、締まりのない味のりんごが作られるのも、遠い未来ではないのかもしれない。

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一度目の記事を投稿後、意気揚々とりんご畑へ出かけた。「今年のナリはどうかな?」と期待を込めて、人工授粉作業以来初めて足を踏み入れた。すると、先に摘果作業をしていた夫が冴えない表情をしている。気にせず私も作業を始めた。が...


なって無(ね)ぇ


思わず二人で声に出してしまうほど、着果量が少ない。畑の入り口が北なので北側の樹から始めたのだが、どうやら特にそのへんがひどいようだ。意気揚々どころか一気に意気消沈。いや、撃沈。これじゃぁ本摘果(仕上げ摘果)も必要ないかもしれない。人工授粉は何のためだったのか。たしかに今年のりんごの開花期はいつもと違っていた。ぶわっと一気に満開になったと思ったら翌日には散り始めた。だから人工授粉も通常2回やるところが1回しか出来なかった。

その後の作業もため息ばかり。いくら摘果作業が大変でも、たくさん着果してくれた方がやっぱり農家は嬉しい。着果位置も量も自由に決められるし、それにより樹勢もある程度コントロールできる。何より、たわわに実った樹の姿は豊かな気持ちになるしね。よく農家のことを「生産者」なんて呼ぶけれど、本当に生産しているのは植物である。私たちは樹の世話人・園地の管理人なだけだ。こういう事態はそれを浮き彫りにする。

農業を始めて様々な災害があった。今年はこう来たかという感じがする。近年、極端な気候ばかりが続く国内に、もはや適地という場所は失われつつある。

100530_1510~01_0001.jpgプルーン「サンタス」の予備摘果が今朝で終了。ちなみに桃とネクタリンもすでに終了。本年のサンタスの着果量は樹によってかなりばらつきが出た。ぐっちゃり成ってる樹もあれば、ぽつんぽつんとしか成っていない樹も...。樹勢がだいぶ影響しているように思える。ただ、霜の影響で全体的に下の方の枝はほとんど結果せず。

ようやくりんご「ふじ」の予備摘果に入れる。夫も私もりんごの作業が好きだ。りんごの樹はおおからで威厳があって、かつ優しい感じがするのである。ま、この時期はうっそうとしていてモリゾーのようになってはいるが。


相変わらず予備摘果が続いている。本日はネクタリンの予備摘果を終えた。年老いた樹は枝ぶりが充実しているので、ずいぶん日数をかけてしまった...。

ところで、またしても肌寒さと北風が復活の昨日今日。作業はしづらいわ身体は冷えるわでなんだかなぁもぅ〜な日々。夕飯だって2日続けて鍋モノだ。こんな日は体力の消耗も早くてメゲそうになるが、今年は私たち夫婦だけで管理する園地を増やしたこともあって甘えてはいられない。はい、もも!次プルーン!りんご!!と先へ先へと進めないことには果実はぐんぐん肥大し、待ってはくれないのだから。最初に摘果した白鳳なんて今頃大きくなっているんだろうな。見に行くヒマもないけれど...。

53ca2dee.jpgあぁ早くりんごの予備摘果に入りたい。ちなみに、りんごの場合は満開後30日以内というのがリミットである。これは今年つける花芽(来年の果実)に影響するからだが、このように作業には必ず「適期」というものがあり、ないがしろにすれば後々に響くから農家はそれに追われるように過ごす。農家でない人はあまり知らないだろうが、防除(農薬散布により前もって病害虫を防ぐこと)だって除草剤の散布だって適期がある。(そのへんはまたここで書きたい)

写真はネクタリンの樹に作られた鳥の巣。ここでよく見かけるカワラヒワの巣だろうか。すでに空だったが小さくてふわふわしていて可愛らしい。発見は作業中の楽しみ。


100520_1359~01_0001.jpgいや、どこまでも続いちゃ困るのだが。ジプシーのごとく園地を渡り歩けばそんな気分にもなる。

もも予備摘果8日目。本日は「だて白桃」と「美香」。(写真は「あかつき」)日ごと実が大きくなっていくのがわかる。霜害が心配されたが、今の所ももへの影響はほとんど見られない。今後も何もないと良いが...

プルーンの着果量は危うい。まだ確定できる時期ではないけれど、中でも人気品種が危うい。なんてこった。「サンタス」は目通りより下の枝は霜でやられて着果量が少ない。ただし上部にはそれなりに着果があり、何とか今の樹勢を維持できるような摘果の工夫が要るだろう。プルーンは難しいな。各品目の着果状況は近々ここでお知らせする予定。


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管理人(ハナイ)
長野県須坂市に住む。夫と共に果樹の世話をして収穫して出荷・販売することが仕事。栽培品目はもも・プルーン・りんご・ぶどう・アスパラガス。趣味はMac、写真、庭に訪れるレア度の低い野鳥の観察、CSで撮りためた日本映画を夫と観ること。仕事以外はわりとインドアである。
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